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業種別職種別ユニオン運動連絡会例会

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 4月18日、エルおおさかで「業種別職種別ユニオン運動連絡会」例会が開催され、元全港湾中央本部委員長で現在は全港湾中央本部特別執行委員を務める松本耕三氏が「港湾に」おける産別労働運動のたたかいと現状」をテーマに講演した。本稿では、講演のなかから闘いの現状について語った部分を抜粋・要約して報告する。

 現在、焦点となっている主な問題は三つある。

 その一つ目は最低賃金を定めた労働協約が独占禁止法(独禁法)違反になるのかどうかということ。業界側は最低賃金制度を解体し、その先に、集団的労使関係や産別労働組合そのものを潰してしまいたいという狙いを持っている。

 2008年、業界団体との集団交渉で最低賃金の引き上げに合意。そして、2013年からの3年間で15万7000円だった最低賃金を16万9820円まで引き上げた。この時、日本経済は「デフレ」と言われる状況にあった。そのなかでこうした成果を獲得することができた。

 しかし、その後、2017年・2018年春闘で業界側は最低賃金の協定化を拒否。彼らは「業界として(最低賃金に関する)回答を検討することは独禁法に抵触する恐れがある」とまで発言するようになった。

 これに対して私たちは昨年8月に中央労働委員会(中労委)に斡旋を申請。今年2月に出された中労委の判断は「(最低賃金に関して労働協約を締結することは)独禁法に抵触しない」というものだった。これが大きな力になり、一層、「ここは引けない」と闘う態勢を整えている。

 二つ目は、事前協議の約束を履行するのかどうかということ。今年2月、沖縄で自衛隊車両を積んだ船舶が労働組合と事前協議をせずに入港して荷役を強行した。これに対して、すぐさま24時間のストライキを打った。一旦、ストライキは解除しているが、この問題も解決していない。

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 ◆団結力でストライキを打ち抜くぞ!◆


 そして、三つ目が、本来の春闘要求である賃金・労働条件の向上についてだ。

 2011年から2015年の間、業界側は中央団交(東京で行われる業界団体と労働組合の連合体との集団交渉)を潰そうと躍起になっていた。「中央団交で話すのではなく個別企業で交渉してほしい」と再三申し出があった。2012年・2013年春闘の交渉冒頭、業界側は経団連の報告を読み上げた。その内容は「最低賃金制度の廃止」「集団的労使関係の否定」などだった。

 業界側は集団的労使関係があることによって得られるメリットはそのままにしておいて賃金に関する協定などは破棄して賃金・労働条件を引き下げたいという思惑を持っている。言わば「いいとこ取り」をしたいというのが本音であり、そこに彼らの弱点がある。

 これに対して私たちは団結を強化してストライキを打ち抜くことが重要だ。交渉は極めて困難な状況にあるが、闘うなかでなんとしても打開していきたい。



【 くさり5月号より 】


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